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イギリスの田舎暮らし、バイリンガル育児、イギリス英語についてお届けします

イギリスではセダンは売っていない?車と道路に関係するイギリス英語

classic green Mini Morris parked near bush at daytime

先週末は家族でちょっと遠出して自然公園へ行ってきました。イギリスではちょっとドライブすれば広大な自然にアクセスできます。

日本語の車関係の言葉は、セダンやトランクなどカタカナが多いですよね。でもそれはほとんどアメリカ英語から来ているので、イギリスでは使われていないのです。

今日は車と道路に関係するイギリス英語をご紹介します!

 

 

車に関係する言葉

車の種類

イギリスに来て初めて車を購入する際、まずはとりあえず手軽な中古車を購入しようとネット上の中古車販売サイトなどで車を探しました。

私がそもそも車に疎いのもあるですが、サイト上の車種の名前に知らないものが多くてびっくりでした。例えば、セダンステーションワゴントラック。これ全てアメリカ英語なんです。

イギリスではそれぞれ、

  - セダン:Saloon (car)

  - ステーションワゴン:Estate (car)

  - トラック:Lorry 

となります。アメリカ英語の名前と全く違うので、知らないで聞くと???です(笑)

 

例えば、お店で「セダンを探しています」と言いたいときは、

I'm looking for a saloon. 

と言えばOKです。 

イギリスで販売されている車やレンタカーは、マニュアル車が多いので、(私のように)オートマ限定ドライバーはお気に入りの車を見つけるのがちょっと大変かもしれないです。  

 

トランク

イギリスでは車のトランクは boot と呼ばれます。(アメリカ英語では trunk です。)Boot の発音は、靴のブーツ(boots)1本だけを指すときの boot と同じです。

例えば、「この車のトランクは広い」といいたいときは、

 This car has a big boot.

となります。

 

ボンネット

ボンネットはイギリス英語では bonnet ですが、アメリカ英語では hood です。めずらしく(?)`日本語に輸入される際にイギリス英語が採用された例ですね。

Bonnet も hood も、人が頭にかぶる帽子の種類です。

ボンネット(bonnet) は古くからある女性がかぶる帽子で、フード(hood)は上着などについている日本語にもなっている「フード」のことです。

「エンジン部分を覆うパーツ」という意味で、帽子を意味する言葉が使われたようです。

 

フロントガラス

「フロントガラス」は和製英語です。イギリスでは windscreen、アメリカ では windshield と呼ばれます。 

Screen も shield も「何かから身を守る」という意味があるので、直訳すれば「風よけ」のような言葉になります。

 

ウィンカー

「ウィンカー」も和製英語です。イギリスでは indicator、アメリカ では turn signal または blinker と呼ばれます。

「曲がるときにはウィンカーを出さないといけない」は、

   You have to use your indicators when you turn.

となります。動詞のindicate を使って、

   You have to indicate when you turn. 

ということもできます。

 

アメリカ英語では、

   You have to use your blinker when you turn. 

または

   You have to use your turn signal when you turn.

となります。Blinkerは口語で、turn signalは文語です。

 

ちなみに blinkwink は似ている単語で、日本語訳も「まばたきをする」になるのですが、意味は微妙に違います。

まず、blink は無意識にする動作です。例えば砂ぼこりが目に入ったりしたときにするまばたきです。Winkは意図的にサインなどを送るときにする動作です。(日本人はあまり馴染みのある習慣ではないですけどね。)それから、blink は両目でぱちぱち、wink は片目でぱちぱちです。

Blinkは機械などについてるエラーランプが点滅しているときにも使う動詞です。 

 

道路に関係する言葉 

photography of pathway

 

道路に関する言葉もイギリス独特の言葉がたくさんあります。

 

高速道路

イギリスでは高速道路は moter way と呼ばれます。高速道路には全てアルファベットと数字からなる道路番号がついていて、主要なものから順にM→A→Bという感じで分けられています。

私が住んでいるような田舎では、街と街を結ぶ高速道路がAから始まる番号の道路で、それ以外の田舎道はBから始まる番号の道路、といった感じです。

アメリカでは「高速道路」に対応する言葉がたくさんあり、非常にややこしいように思います。Highway, free way, express way, interstate...  それぞれ少しずつ意味は異なります。

 

2車線道路

日本にもよくある2車線道路。イギリスではこれを dual carriageway と呼びます。Carrige とは「馬車」の意味なので、初めてこの言葉を聞いたときは、「おぉ~、イギリスっぽい!」と感動してしまいました(笑)

イギリスでは車で道路を走っていると、今でも普通にお馬さんを見かけます。騎乗警官と呼ばれる馬に乗ってパトロールをする警官もいれば、一般の人のこともあります。

お馬さんがカッポカッポと歩いている横を通りすぎるのはちょっとドキドキしますが、娘はいつも大喜びです。 

アメリカでは、divided highwaytwo-lane highwayと呼ばれるのが一般的ですが、これも地域差があるようです。 

 

追い越し車線 

「追い越し車線」はイギリスでは overtaking lane、アメリカでは passing lane と呼ばれます。

私はイギリスの都会で運転した経験がほとんどないのですが、少なくとも私の住んでいる田舎ではイギリス人ドライバーはめちゃ飛ばします!

1車線しかない田舎道などでは、のんびり運転していたらどんどん後ろに車がたまってしまうのでプレッシャーです。そして2車線になった瞬間に、横をビューン!と追い抜いていきます。私もここで運転するようになって随分ときたえられた気がします。。

 

歩道

車線に平行して作られている、人が歩く道のことをイギリスでは pavement といいます。小さい子ども連れた親などが、"On the pavement!! " と子供に注意しているのをよく聞きます。

Pavementという言葉はアメリカ英語にもあります。でも「舗装された道」という意味で、歩道でも車道でもコンクリートで舗装されていたら pavement です。

アメリカでは「歩道」といいたい時には、一般的に sidewalk を使います。

 

駐車場

「駐車場」は、イギリス英語では car park、アメリカ英語では parking lot と微妙に違います。(サインはどちらもPです。)

私がアメリカの田舎からイギリスの田舎に来たときの、最初の衝撃が駐車場の狭さでした。

アメリカの田舎って、ほんっとに駐車場が広いんです。どーーんとだたっぴろいスペースなので、運転に自信のなかった私は多少不便でも建物から離れたあまり誰もとめていないところひっそりと駐車していました。1台あたりの駐車スペースも広いので、バックで入れている人はほとんど見かけませんでした。

ところが、同じ田舎でもイギリスの駐車場は狭いです。縦列駐車なんて、どうやって出すんだろうと思うぐらい、小さな車間スペースでピッチリとまってます。駐車が苦手な私は未だにいつもひやひやです。

 

ガソリン

ガソリンのことはイギリス英語では petrol といいます。石油を意味する petroleum と似ているのでややこしいですが、ガソリンの意味です。

アメリカ英語では gasoline 、もしくは略して gas と呼ばれます。

「ガソリンスタンド」も和製英語だということはご存知でしたか。イギリスでは petrol station と呼ばれます。アメリカでも station が使われ、gas station と呼ばれます。

日本でも最近セルフ式が増えていますが、イギリスでは100%セルフです。日本と同じく、レギュラー、ハイオク、ディーゼルと3種類販売されているのですが、給油ホースの色がどこのガソリンスタンドでも下記のように統一されています。

  レギュラー (Unleaded):緑

  ハイオク (Unleaded):赤

  ディーゼル (Diesel):黒

 

まとめ

私は日本ではほぼずっとペーパードライバーだったこともあり、イギリスで路上に出る前にインストラクターについて講習を受けました。

※2019年4月現在のイギリスの法律では、日本で取得した運転免許は試験なしでイギリスの免許に交換してもらうことができます。

参考:Exchange a foreign driving licence - GOV.UK

 

私が受けたレッスンは日本語では「ペーパードライバー講習」と呼ばれるものですが、イギリスでは brush up lesson などと呼ばれます。"Brush up" は以前に身に付けたスキルなどを磨きなおす、という意味です。

日本に輸入されている英語はアメリカ英語が元のものが多いので、インストラクターに説明を受けるなかで、ハテナ?となったイギリスならではの言葉もありました。

イギリスで運転する機会がある方は、事前にイギリス式の言い方を覚えておくと混乱を防ぐことができると思います!