まだまだ肌寒い日が続くイギリスですが、日差しはだんだんと春らしくなってきました。普段はグレーな空模様が続く日が多いので、明るい太陽が見れるだけでテンションが上がります!
先日イギリス人のママ友とお出かけしたときに、カフェで席についたとたん
I like your jumper!
と言われました。
え、ジャンパー?
その日はとてもいいお天気で、まだ気温は低めだったのですがちょっと無理して春らしい少し薄手のニットを着ていました。
そうなんです、イギリス英語では日本語の「ニット」とか「セーター」を jumper と呼ぶのです。ジャンパーは日本語にもなっていますが、イギリス英語では上着という意味はありません。
今日は洋服にまつわるイギリス英語をいくつかご紹介したいと思います。
目次
- Pinafore dress (英) / Jumper dress (米)
- Trousers / Pants
- Pants (英) / Underwear (米)
- Trainers (英)/ Sneakers, tennis shoes (米)
- Wardrobe (英) / Closet (米)
- まとめ
Pinafore dress (英) / Jumper dress (米)
ニットやセーターはイギリスでは jumper ですが、アメリカでは sweater です。日本語のセーターの語源ですね。
話がさらにややこしくなってしまうのですが、日本語には「ジャンパースカート」というものがありますよね。アメリカ英語ではそれを jumper dress と呼ぶのですが、イギリスでは pinafore dress という全く違った言葉になります。
娘の通う小学校の制服の冬服はこんな感じなんですが、これも pinafore dress (pinaforeだけのことも)と呼ばれています。
Girls School Drop Waist Pinafore - Grey | School | George at ASDA
「ワンピース」はイギリスでもアメリカでも dress というのが一般的です。
※「ワンピース」と「ジャンパースカート」の違いは、ワンピースは一枚で着れるのに対して、ジャンパースカートは中にトップスを着るというポイントのようです。
Trousers / Pants
ズボンのことを、日本語でパンツということも多いですが、これもアメリカ英語 (pants) です。イギリス英語では trousers です。
ズボンの語源はフランス語の jupon だそうです。
私小さいころに、誰かに「ズボンはズボーンと足を入れて履くからズボンっていうんだよ」と聞いて、すっかりそれを信じていたんですが、語源由来辞典にはこう書いてありました。
【ズボンの由来】
フランス語の「jupon(ジュポン)」から。
...
幕末の大久保誠知が「ずぼんと足に入る」と言ったことから、「ズボン」になったとする説もあるが、この語が成立した後に生まれた洒落である。
出典: ズボン- 語源由来辞典
えー!! この歳にして初めて知る事実でした。
Pants (英) / Underwear (米)
アメリカでは pants と言えばズボンのことになりますが、イギリスでは pants は下着のパンツの意味です。
日本語の「パンツ」は、アメリカ英語の意味もイギリス英語の意味も両方とも輸入したということですね。
さらに、日本語では女性用のパンツのことを「ショーツ」ということもありますよね。これにあたるイギリス英語は、knickers です。イギリスでは普通に使われる言葉ですが、日本ではあまり知られていない言葉なのではないでしょうか。アメリカでは panties の方が一般的なようです。
Trainers (英)/ Sneakers, tennis shoes (米)
「スニーカー」は日本語としてすっかり定着した言葉ですが、これもアメリカ英語(sneakers)です。イギリスではスニーカーは trainers と呼ばれます。Training shoesの略らしいですが、スニーカーを training shoes と呼ぶ人は今のところ聞いたことがないです。
子供たちが体育の時間に履く「運動靴」は、PE trainers と呼ばれます。PEは Physical Education の略です。
入学準備で一式そろえたときに初めて知って驚いたのですが、イギリスの小学校の体育の時間では真っ黒な運動靴が定番のようです。お店で「体育用」として売っている靴は、メーカーは違えど全て黒でした。
こういうのです↓
Only Uniform School Kids PE Plimsolls Black Gym Class Velcro Pumps Shoes | OnlySportsGear
日本の運動靴のイメージは白だったのでなんだか意外でした。
靴の作りもあまりしっかりしていなくて、日本の室内履きのような感じです。イギリスは天気が悪い日が多く、体育も室内ですることが多いのであまり問題ないのかな。
Wardrobe (英) / Closet (米)
洋服などをしまう収納のクローゼット。これもアメリカ英語なんです。イギリスでは wardrobe と呼ばれます。
日本語だと「ワードローブ」は「持っている服の数々」という意味でよく使うと思います。その意味もあるのですが、イギリスでは wardrobe といえば、人が想像するのは洋服棚です。
そしてクローゼットのなかにある、服をひっかけるフックのことは peg と呼びます。S字になってるタイプや、釘のようなものを打ち付けただけのタイプもあります。
私はこの peg という言葉は、実は娘から教えてもらった言葉です。
娘が3歳になって幼稚園に通い始めたころ、日本でも同じだと思いますが、子供がそれぞれコートなどをひっかけるフックが壁にならんでありました。
朝、娘を送って行ったときに、門のところでコートを娘に手渡しながら(その日は暖かったので、着くまで私が手に持っていたのです)
「あのコートひっかけるとこにかけといてね」
と私が娘にいうと、娘が、
「あれは peg っていうんだよ!」
となぜか自慢げに教えてくれたのをよく覚えています。
イギリスでは洗濯バサミのことも、laundry pegs と呼びます。(アメリカでは laundry pinsです。)
まとめ
今日はなんだかややこしい説明になってしまったので、ご紹介した言葉を表にしてみます。
イギリス英語 | アメリカ英語 | |
ニット類 | jumper | sweater |
ジャンパースカート | pinafore dress | jumper dress |
ズボン | trousers | pants |
パンツ | pants | underwear |
ショーツ | knickers | panties |
スニーカー | trainers | sneakers |
クローゼット | wardrobe | closet |
フック | peg | hook |
少しはわかりやすくなったかな?どれも日常会話で出てくる単語ですが、日本の学校で習うのはアメリカ英語なので知らない言葉もあったのではないでしょうか。
私は娘がセーターのことをジャンパーというのに未だに慣れません。。笑