娘がイギリスの小学校の準備学年に通いだして、半年が過ぎました。
学校から持って帰ってくる「宿題」についてもだいたいの雰囲気がわかったので、今回はイギリスの小学校1年目(準備学年)の宿題についてのレポートです!
※ あくまで小学校1年目(準備学年)の体験談なので、2年目以降は事情が違うかもしれません。また、娘は公立小学校に通っています。私立の学校とは違いがある可能性もあります。
目次
「宿題帳」がある
私の記憶が正しければ、日本では教科ごとに宿題が出たと思います。(今は違っているのかもしれません。)
教科書も教科ごとにわかれていて、ノートもそれぞれ別に作っていたと思います。算数の時間には算数の宿題を提出して、国語の時間には国語の宿題を提出していたはずです。
でも娘の通うイギリスの小学校では、Homework book (「宿題帳」、でしょうか)と呼ばれるノートがあり、全ての宿題はそこで管理されています。
宿題は毎回、先生がA4サイズの紙に印刷された問題を宿題帳に張り付けてくれます。子供たちはそれを持ち帰り、問題を解き、決められた曜日に宿題帳を提出します。
娘の学校では、毎週木曜日に宿題が出され、翌週火曜日に提出のサイクルです。
今のところ、①リーディング用の本数冊、②ライティング練習、③計算問題が毎週出て、④ときどき季節行事にからむようなアクティビティが加わります。
量は決して多くなく、全部合わせて20分もあればできる内容です。
宿題帳1冊で全ての宿題が完結するので、「あ!算数の宿題わすれた!」というようなことは起こりえません。親としてもノートに貼ってくれた状態で持ち帰ってくれるので助かります。プリント類などをいろいろ持って帰ってこられたら絶対なくすので。。
子供によって宿題の内容が変わる
イギリスの小学校の宿題は、子供の理解度にあわせて、出される宿題の問題が違います。私が一番驚いた点はこれでした。
先生がクラスの子供の宿題帳に宿題用の問題を貼る際に、それぞれの子供に適した問題を選んでいるそうです。1冊のノートに、先生が子供にあわせてピックアップした問題を張り付けて「宿題帳」を作ることで、カスタマイズされた宿題ができあがるわけです。
先生の負担は増えそうですが、理解度にあわせてざっくりとグループ分けをして出題しているようです。また学校で取り組む課題も、小グループにわかれてレベル別にやっているそうです。
娘の例でいうと、算数は今の学年の平均的なもの、書き取り(スペル)やリーディング用の本は1つ学年が上のものを出されているそうです。(こういうことは面談で聞かないと教えてくれなかったりします。)
参考までに写真を貼っておきます。
リーディング用の本(6ページぐらいの薄い本が数冊です)
本の中身
一応「連絡帳」的なものがあり、保護者と先生が進捗や悩みについてコミュニケーションがとれるようになっています。
ライティング(スペル)ノート右側
量が少ない
娘が学校から持って帰ってくる宿題は、週1回と書きましたが、これは学年が上がっても同じだそうです。日本では毎日宿題出たような気がするのですが、今は違うのかな?
国が定めている、小学生が宿題に充てるべき時間のガイドラインがあるので見てみました。同じ宿題でも子供によってかかる時間は異なるとしつつも、目安としては次のようなものだそうです。
- 1-2年生:週1時間
- 3-4年生:週1.5時間
- 5-6年生:1日30分
日本と比べると、短いですよね?これぐらいであれば習い事などしていても無理なく時間がとれるのではないかなと思います。
日本でやるような、同じ字を何度も繰り返し書いて覚える練習はしないのかなとずっと疑問に思っていたのですが、宿題には出ないものの、そういった反復練習は学校ではやっていることを先日の面談のときに知りました。
イギリスの学校ではノートを持って帰ってこないので、学校でやっている学習内容を親が知る機会はとても少ないです。
ちなみに、7年生(中学校)以降はぐっと宿題にあてるべきとされる時間が長くなります。
- 7-8年生:1日45分から90分
- 9 年生:1日1時間から2時間
- 10 年生:1日1.5時間から2.5時間
中学以降は、大学受験を意識するかしないかで、勉強スタイルにも差が出てくるのだと思われます。(イギリスの大学進学率は6割ぐらいです)
日本ではこの4月から「年中さん」になる年の娘も、イギリスでは今年の9月から小学校の1年生になります。まだまだ「勉強」というよりも、「遊び」を通じて学ぶ年だと思います。あと数年したら雰囲気も変わってくると思うので、今はのびのびと楽しんで学習してもらいたいです。