Unce Upon a Time...

イギリスの田舎暮らし、バイリンガル育児、イギリス英語についてお届けします

【イギリス英語】4歳娘の口から出てくるイギリスっぽいフレーズ

selective focus photography of boy holding U.K. flag walking on pathway full of people

 

昨日に引き続き、イギリス英語のお話です。

 

もうすぐ5歳になる娘は、赤ちゃんのころから「お家では日本語」「外では英語」のルールで育てています。3歳になるまで幼稚園に行かなかったこともあり、言葉のバランス的には圧倒的にずっと日本語優位でした。

それが、4歳になって毎日学校に行くようになると、英語がものすごいスピードでキャッチアップしてきました(幸いなことに、今のところ、日本語の伸びが遅くなったというのは感じていません。)

 

娘の話す英語は、私が聞くとちょっと違和感があることもあります。その理由は、①イギリス英語だから、②イギリス英語の上にさらになまってるから、というものがあります。なんせ田舎の現地校にどっぷりつかってますから。。。

 

kamemari.hatenablog.com

 

今回の記事では、娘が話す英語のフレーズのなかで、アメリカ英語に馴染みのある私からすると、「おぉ~、イギリス英語って感じだ!」と思ってしまうものをピックアップして書いてみたいと思います。

 

 

4歳児が使うイギリス英語っぽい表現

1. ランチの意味で"dinner"

アメリカでは、日本人が学校で習う通り、「お昼ごはん=lunch」、「夜ごはん=Dinner」です。

ところがイギリスでは少し違うのです。

イギリスでは、一日のうちでメインの食事をdinnerと呼ぶことがあります。イギリス人全員ではないのですが、主に労働者階級の人と北部に住んでいる人(私たちが住んでいるところです)は、かなり高い確率でランチのことをdinnerといいます。

学校で食べる給食は school dinner と呼ばれます。この呼び名は全国区で、日本でも一時流行ったジェイミーオリバーの学校給食の改革番組のタイトルは "Jamie's School Dinners" でした。 

 

ちなみに「デザート」は、イギリス英語では "pudding" というのが一般的です。"Dessert" はアメリカ英語なんです。

 

娘の学校給食では毎日(!)デザートが出るので、娘はそれを楽しみにしています。学校からの帰り道に、「今日の給食でなにを食べた」という話をしてくれるのですが、学校終わりの英語モードの娘に、

 

Mummy, I had pasta for dinner and a chocolate cake for pudding today!

 

と言われて、ちんぷんかんぷんの頃もありました。(ディナーっていうから、今日の夜パスタが食べたいと言ってるのかと思ったり、プディングっていうから、プリン食べたの?え、チョコレートケーキも?と混乱したり。。。)

 

2. ディナーの意味で "tea"

お昼にdinnerを食べてしまったら、夜ごはんはどう呼ぶのだろうと思われるかもしれません。別の言葉があるのかと思いきや、「軽めの夕食」を意味する言葉はなんと "tea" なんです。

 

かつては、労働者階級の人が昼間にガッツリ dinnerを食べ、夕方に食べる軽食 (サンドイッチなど)を tea と呼んでいたそうですが、私が住んでいる地域では、わりと皆さん夕食のことを tea と呼びます。これ、慣れるのにかなり時間がかかりました。

 

ママ友と話していて、

 

I don't know what to cook for my kids' tea...!

(訳すと、「今日の子供の夕食 どうしようかしら。。」みたいな感じでしょうか。)

 

と言われ、

「はー、イギリス人は子供でも学校から帰ってきてティータイムを楽しむのか」なんて思ったこともあります。

 

それが今や、娘も食事の意味で tea を使うようになってしまいました。違和感ありありです。

 

そしてイギリスでは、日本よりも、子供がいても「大人の時間」を大事にする傾向があるためか、子供には6時ぐらいに簡単な tea を与えて、子供が寝たあとに大人だけで dinner を楽しむ、ということもよくあります。

 

3. Oh dear!

これほどまでにイギリス人英語っぽい表現は他にあるでしょうか。アメリカ人が「オーマイガー!」と言うようなシチュエーションで、イギリス人は "Oh dear....!" と言います。 

私が東京で働いていたオフィスに、アメリカ人と日本人に混じってイギリス人同僚が一人いました。常にいじられキャラだった彼は、皆が彼の口ぐせの Oh dear をまねて言ったりしていたのでこのフレーズはよく覚えています。

 

娘の場合は、

   コップに入ってる飲み物をこぼしては、Oh dear....!

   学校に忘れ物をしてきたことを気づいて、Oh dear...!

   お庭で遊んでいて気づいたら服がどろだらけになっていたら、Oh dear...!

娘はおっちょこちょいなところがあるので、学校で先生に連発されてるんだなーと思います (笑)

 

4. 体調が悪いときは "poorly"

"Poorly" という言葉は、アメリカ 英語でも使われます。でも体調が悪いときは、sick や unwell を使うのが一般的です。Poorlyを使うのは、仕事がうまくいかなかったときなどだと思います。 He did the job poorly みたいな感じで使います。グッドジョブの反対の意味ですね。

 

ところが、この "poorly" という言葉 は、イギリスでは大人が子供に体調を聞く時に使います。「どうしたの、だいじょうぶ?」という意味で、

 

"Are you ok? Are you feeling poorly?"

 

と言ったりします。

 

娘も、家にお友達が来てお医者さんごっこをするときなどに、患者さん役になって、

 

I feel poorly....

(気分が悪いの。。。)

 

と言いながらお腹をおさえたり、ソファに横たわったり、ドクター役のお友達に診察してもらったりしています。

 

5. Yes please / No thank you

イギリス人は、全体的にアメリカ人よりフォーマルな話し方をします。

例えば、スーパーのレジで店員さんに「袋いりますか?」と聞かれて、欲しいときにアメリカ人であれば "Yep!" とカジュアルに答える人も多いです。

しかしイギリスでは、老若男女問わず、Yes please. です。プリーズを付けることはマストです。アメリカからイギリスに引っ越して来たときは、けっこうその違いに驚きました。

いらない時は、No thank you. です。No.とひと言で答えてしまうと、かなり感じ悪い人になってしまいます。

 

これは子供の頃から刷り込まれているようで、どうやら学校で習うようです。

私は娘に教えたことはないのですが、例えば学校帰りに、コートを着る間に私にかばんを持っていて欲しいときには、日本語だと「おかーさんちょっとこれ持ってて」と言うと思います。

でも英語のときは、

 

Mummy, can you hold this for me please?

 

と言ってきます。日本語と英語でかなり温度差を感じます。(でも娘に「おかーさん、ちょっとこれ持っててくれますか?」と言われたらびっくりするな。。)

 

 

イギリス英語、もともと馴染みがなかったものだけに、気づいたことや「へー!」と思ったことが他にもたくさんあります。また次回以降書いてみたいと思います。 

 

 

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