Unce Upon a Time...

イギリスの田舎暮らし、バイリンガル育児、イギリス英語についてお届けします

補習校に行かせるか問題

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(画像は補習校のバザーでゲットしたプリキュアの着せ替え絵本で遊ぶ娘) 

 

現在わが家では「補習校」に通わせるかどうかで夫婦で悩み中です。

日本にお住まいの方には馴染みのない言葉ですが、補習校(正式名称は「補習授業校」)は在外児童・生徒が、日本語や日本文化を学ぶために通う場所です。

 

いわゆる全日制の「日本人学校」とは違って、土曜日に授業があります。授業科目は、学校によって異なりますが、国語・算数・社会などがあります。

 

補習校には、規模に応じて教員が日本政府から派遣される制度があります。児童数の少ない小さな規模の補習校は、現地で採用された教員が授業を担当し、運営(校長・教頭、会計など)は全て児童の保護者が行っています。

 

現地での扱いとしては私立になるため、通うためには学費を払う必要があります。

 

 目次

 

補習校へ通わせる必要性は家庭によって大きく変わる

補習校の授業は、「日本に戻ったあとにスムーズに授業についていけるように」というのが第一目的です。

そのため、日本語を学ぶというより、日本の国語の授業を学ぶところといった方が正しいです。算数や社会など国語以外の授業を実施している学校もあるのは、同じ科目でも現地校でのカリキュラムと日本では内容や進み方に違いがあるためです。

 

平日は現地校に毎日通い、習い事などもこなしながら、土曜日に補習校に通うのは子供にとってかなりの負担です。

1年分の内容を土曜日だけで詰め込んでやるのでかなりハードなスケジュールだと聞いています。宿題もたくさん出ます。

 

当然ながら、そこまでして補習校に通わせなくてもいい、と判断する親もたくさんいます。

 

例えば、駐在でも短期間(3年とか)なら、無理に行く必要はないという声をよく聞きます。帰国後のことを心配するよりも早く現地に慣れてもらいたいという理由や、日本での授業内容のフォローは家庭学習や通信教育で間に合う、という理由があります。

 

でも長期で駐在をする場合は、家庭だけで日本に帰ったときに備えることがだんだん難しくなってきます。受験の時期が絡んでくるとより大変です。

また、勉強面だけでなく、日本人のお友達と学び合える場としてのコミュニティという側面も補習校にはあります。

 

国際結婚などで、現地に永住することがほぼ確実な場合は、日本語に対する親と子供のモチベーションで補習校に行くかどうかが決まるようです。

日本人がとても少ないような国や地域なら、日本語学習よりも現地社会に適応させることが最重要だと考えたり、日本語はできるようになってもらいたいが補習校で学ぶような読み書きよりも会話力を優先させたい、と考える人も多くいます。

一方で、子供が日本のアニメなどにハマり、もっと日本語を学びたいからと自ら補習校に行きたい、というケースもあるようです。

 

 

田舎の補習校は国際結婚(永住)組が大半

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国によって多少の差はあると思いますが、都会の補習校は日本人も多いので大規模、田舎の補習校は小規模です。

また、都会には企業派遣で来ている駐在家族の割合が高いです。田舎は会社も少ないので、半数以上が国際結婚(永住)家族です

 

それでも、政府が作っている指導要綱は昔ながらの駐在員子女向けのままなので、時代や子供のニーズにもはや合っていないという声があがっています。

最近では補習校で古文をやらせるのはどうかという議論もTwitter上で見かけました。 

 

海外に暮らし、将来的に日本で進学したり就職したりする可能性は少ないものの、日本にルーツを持つ子供たちにとって日本語に対する思いはさまざまです。

バイリンガル研究の第一人者である中島和子先生(トロント大学名誉教授)は、親から引き継ぐ言葉という意味での、「承継語」としての日本語教育の必要性をとかれています。

www.mhb.jp

 

 

で、うちはどうするか。。。。

まだ迷っています。

うちは駐在でもなく、国際結婚でもなく、さらに永住する気はないが、いつ日本に戻るかは未定、という非常に微妙な立場です。

 

両親ともに日本人ということもあり、ずっとイギリスに住んでいますが娘の日本語は日本で生まれ育った4歳児と同じレベルです。

 

娘を補習校に通わせるわが家にとってのメリットは、

 

- 集団の中で授業を受けることでお友達と学び合える

- 日本の習慣や行事を体験できる(朝礼、入学式、卒業式、運動会など)

 

の2点です。

私たちが住んでいる地域にある補習校は、日本人が少ないためとても小規模です。

 

教えられている科目も「国語」のみです。政府派遣の教員はおらず、現地で採用された人が授業を担当しています。多くは国際結婚でこちらに来られた方々です。(教員免許や教えた経験を持っている人は少ないです。) 

体験授業も一度しましたが、授業内容としては、教材さえ手に入れば私が家で十分教えられるレベルのものでした。

 

娘にとって最大のメリットは、他の日本語を話す子供たちと関わり合えるということだと思います。今住んでいる町にも1人仲良くしている日本人ママがいて(旦那様はイギリス人)、そのお子さんとは定期的に遊んでいるのですが、補習校で集団の中で学び合う経験とは違うんだろうなと思います。

 

朝礼や体育会などについては、私自身がちょっと否定的なところもあるので、ほどほどに知ってくれる程度でいいのではと思っています。

ご参考↓

 

kamemari.hatenablog.com

 

 

補習校に通わせるデメリットは、

 

- 土曜日がつぶれる。

- 宿題のサポートが大変。

- 役員や係など親の負担が多い。

- 送迎が大変。

 

 

 あれ、全部親側の理由ですね。。笑

そうなんです。補習校は親が大変なんですよね。

駐在員の方は、企業によっては補習校の事務をすることも暗黙の職務のうちということで来られる方も多いようです。実際補習校の運営費にも企業からの寄付金が多く含まれています。小さな補習校では三役(校長・教頭・会計)は昔から支社がある日系企業の駐在員が代々なっているところもあります。

他にも父母会があったりと、何かと大変そうです。。

 

まだ最終決定はしていないのですが、娘を補習校に通わせるのは年長からでもいいかなぁと思っています。

小学生になる歳には絶対に入れたいと思っていますが、今のところ、もうしばらくは家庭学習や、学校がお休みのときに日本人のお友達たちと遊んだり、日本への一時帰国の際の幼稚園の体験入園や保育園の一時預かりで足りるかなぁというのが本音です。本人が行きたいと言い出したら別ですが。

4月までには決めなくては。。。