Unce Upon a Time...

イギリスの田舎暮らし、バイリンガル育児、イギリス英語についてお届けします

イギリス(の田舎)で車を運転する

black vehicle on raod

 

私は大学生の時に東京で運転免許をとって以来、アメリカへ引っ越すまでペーパードライバーだった。

免許を取得してから、アメリカへ行くまで自分で運転したのは確か北海道旅行でレンタカーをほんのちょっと運転した程度だった。帰省した際に実家の車を運転することもなかった。そんな私でも、東京をはじめ日本の都市部では車がなくても全く不便さを感じることなく生活ができていた。

 

しかし、アメリカへ行ったあとは「車が運転できない=どこにも1人で行けない」、という暮らしになってしまった。私たちが住んでいた州は州都の中心の一部を除いて公共交通機関がほとんどなかった。電車や地下鉄なんてないし、バスはスクールバスだけ。タクシーはあるはあるが、日常的に利用する感じではなく、例えば空港へ行くときなどに使うサービスであった。

 

そんな環境だったので、一念発起して運転を始めた。非常にラッキーなことに、私たちが住んでいた州では日本の免許を持っていると、視力検査のみでアメリカの免許を発行してもらえる制度があった。この制度がなくいちから取り直していたら確実に実技試験で落ちていたと思う。

 

そしてビビりながらではあるが、近場のスーパーへの買い物程度はこなせるようになったのだが、すぐに妊娠が発覚し、さらに冬になると大雪の日が続いたため、結局ほとんど運転することなくイギリスへ来てしまった。

 

イギリスへ来てからの最初の半年は車を買わずにすごした。

大学のそばに住んでいるため夫は職場まで徒歩通勤、私もシティセンターまではベビーカーを押して歩いて行ける距離であった。しばらくしてから、小さなトヨタのオートマ車を中古で購入した。そこから私の車を運転する日々が始まった。(現状ではイギリスでは日本の免許を持っていればイギリスの免許を発行してもらえる)

 

 アメリカからイギリスへ来てまず最初に思ったことは、

「道路を走っている車がどれも小さい!」

アメリカで一般的な、バカでかい車に見慣れた私の目にはとても新鮮に映った。アメリカで乗っていた車もトヨタだったが、普段日本でよく目にしていたサイズより一回り大きいものだった。

駐車するときもなかなか慣れずにいつもひやひやしていた。今乗っている車はそれに比べると私にはとても運転しやすい。今まで運転してこなかったのでよくわからなかったが「小回りがきく」とはこのことか、という感じである。

 

私が住んでいる地域はかなり田舎なのにも関わらず、けっこう道がせまい。両脇畑で一本道が続くような道路でも一車線の幅が市街地とあまり変わらない。しかもくねくねと曲がっている。きっと大昔から使われている古い道だからなのだろう。同じ田舎でもアメリカのハイウェイはどーんといかにも後から開発したまっすぐな道で、しかも車線の幅が異様に広かった。

 

くねくねと曲がっていて、車線の幅が狭く、おまけに場所によってはかなりの坂だったりするのだが、それでもイギリス人はかなり飛ばす。

高速道路の法定速度は70マイル(113キロ)で、私はいつも60マイル(97キロ)をちょっと超えるぐらいで走っているのだが、ものすごい勢いでびゅんびゅん抜いていかれる。それでも2車線ある道は追い越して行ってもらえるのでいいのだが、1車線しかない道はのんびり走ってると、すぐに後ろに車が溜まってしまうのでプレッシャーである。

 

さらなる難関はラウンドアバウトである。日本にも最近できているらしいが私はイギリスに来るまで知らなかった。信号のない交差点を時計回りに順番に入って回って出ていくものである。いたるところにある。渋滞の緩和などいろいろ構造的にメリットはあるのだろうが、個人的には普通に信号の方がわかりやすくていいのでは思ってしまう。しかしまぁこれは慣れな気もする。

 

最後に、もっとも衝撃的だったのは、縦列駐車して止められている車の向きがあっちこっち向いていることである。写真の方がわかりやすいので写真をとってみた。

 

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法律的には問題ないらしい。ルールとしては、1枚目の写真に写っている。道路の両脇にある点線内にとめていればどっち向きにとめてもいいらしい。2枚目の写真でわかるとおり、ただでさえ狭い道の両脇に縦列駐車で車がとめられているとさらに道が狭くなり、いつもドキドキしながら通過している。しかし、イギリス人は縦列駐車上手だな。。