昨日は夫とケンカをしかけた。ケンカしそうになったけど、ケンカまで発展しなかったのは、ひとえに夫の私のPMS(月経前症候群)に対する理解のおかげだ。
男性の皆さんで、PMSについてまだ知らない人は、PMSを理解することでそれまで理解不可能に思われた女性の行動が予想できるまでになるかもしれない。今日はそんな女性を悩ませるPMSについて少し書いてみたい。
PMS(月経前症候群)とは
私は高校生のころからShania Twainが大好きなのだが、彼女のヒット曲の中に "Honey, I'm Home"という歌がある。嫌なことがたくさんあってくたくたになって仕事から帰ってきた女性が旦那さんに「ただいまー、疲れたよぉ」と言っている歌なのだが、その最初の歌詞にこのようなパートがある。
The car won't start-it's falling apart
I was late for work and the boss got smart
My pantyline shows-got a run in my hose
My hair went flat-man, I hate that
Just when I thought things couldn't get worse
I realized I forgot my purse
With all this stress-I must confess
This could be worse than PMS
ざっくり訳すと、
「車はエンジンかからないし、仕事に遅れて上司に嫌み言われちゃった。おまけに下着のラインは見えてるしストッキングに穴まであいてた。髪の毛はきまらないし、ほんと最悪。もうこれ以上悪いことは起こらないだろうと思った矢先に今度はお財布忘れてきたことに気がついたの。ストレスマックスで、ほんとPMSより最悪かも。」
という感じか(拙い訳ですいません。太字は筆者。)。
このように、女性にとっては非常にいやなものの代名詞として使いたくなるようなPMSだが、男性の中にはあまり聞いたこともない人もいるかもしれない。
PMSとはPremenstrual Syndromeの略であり、日本語では月経前症候群と訳されている。名前の通り、月経(生理)前におこる身体の不調のことである。
一般的には、生理の始まる1週間から10日前ぐらいからおこるとされているが、タイミングは人によってさまざまだ。私の場合は生理の2,3日前になることが多い。
では生理前に何が起こるのかというと、大まかに羅列すると以下のような症状である。
- すぐにイライラする
- うつっぽくなる
- 情緒不安定になる
- 何ごとにも集中できない
- 泣きたくなる
- 眠れない
このような精神的症状だけでなく、頭痛、疲労、むくみ、肌荒れなど、身体的な症状もある。
生理前の女性ホルモンのバランスによって引き起こされるとされる、このやっかいなPMSは、生理がはじまるとピタっとうそのようになくなる。また、生理がある女性すべてがPMSに悩まされているかというとそうではなく、その程度には個人差がある。人によってはPMSがある月と無い月がある人もいる。
PMSの女性の対処法
奥さんや彼女とケンカばかりしてると感じる男性は、パートナーの機嫌が悪くなる周期が2週間ごともしくは4週間ごとではないか、記録をとるなりして確認してみるといい。
女性の生理は、個人差があるもののだいたい4週間に1度くる。さらに、一部の女性はPMSと同じような症状が排卵前にもでる。排卵は生理がきてから約2週間後におこる。
つまり、排卵前と生理前にPMSの症状がでる女性は、2週間に一度機嫌が悪くなったり情緒不安定になることになる。
一緒に暮らしている女性が2週間に一度の頻度で突然情緒不安定になるなんてやってられないと思われるかもしれないが、女性にとってPMSはコントロールできる問題ではない。
男性側が状況をどの程度理解しているかで家庭内の空気も大きく変わるはずだ。
そこで、PMSが引き起こす症状によって情緒不安定になっている女性への対処法をお教えしたい。
- ほっとく。
- 話を真剣に聞かない。
- PMSの症状が終わったらその数日のことは忘れる。
いつも優しい彼女が突然怒りっぽくなったり、些細なことで泣き出したりしたら、無理にかまおうとしないことである。彼女が泣きたいなら泣かせてあげたらいいし、怒りたいなら理不尽だと思っても怒らせてあげよう。また、その際彼女が吐く暴言はスルーすべきである。
仮にひどいことを言われても、彼女は決して本気で言ってるわけではないことを忘れないでほしい。ここであなたが逆ギレしたり、いっしょに落ち込んだりすると、取り返しがつかないことになる可能性もある。ぜひ大きな器で彼女の話をスルーしてもらいたい。
そして、彼女の生理が始まり、いつもの彼女が戻ってきたら、PMS中の取り乱していた彼女のことはきれいさっぱり忘れることである。彼女だって、好き好んで鬱っぽくなったりすぐにケンカごしになったりしていたわけではないのである。「あんなこと言ってたけど、、」なんて話をぶり返すのは厳禁だ。彼女だって「どうしてあんなこと言っちゃったんだろう。。」もしくは「またひどいことを言ってしまった。。」と自己嫌悪に陥ってるかもしれない。
もし彼女が謝ってきたら素直に謝罪を受け入れたらいい。僕は傷ついたなどとねちねち言わないことである。ちなみに私の友人は、1カ月ごとに夫と離婚話をするはめになっているが、理解力のある彼のおかげで離婚することなく結婚生活を維持している。
最後に
ここまで読んでいただいた方の中には、PMSがどんなものかはわかったが、男性側ばかりとばっちりを受けて我慢を強いられるのは不公平だと思う人もいるかもしれない。実際そうかもしれない。
しかし、もしあなたがPMSについてしっかり理解し、大喧嘩に発展しないように冷静さを保つことができたら彼女のあなたに対する愛情がさらに深まることは間違いない。
私は月によってばらつきがあるが、PMSのせいでつい夫にあたってしまったりすることがあるのだが、夫がうまい具合にかわしてくれるおかげで大事に至らず済んでいる。夫にはものすごく感謝している。
もしあなたの彼女が、定期的に情緒不安定になるせいでケンカが絶えない場合は、PMSを疑って彼女の生理周期から機嫌が悪くなるタイミングを予想するところから始めてみてはどうだろうか。
もちろんあまりにひどい場合は、ピルや精神安定剤で症状の改善をはかる必要がある。そして彼女が病院に行くときはぜひ一緒に行ってもらいたい。