Once Upon a Time...

東大卒のパートタイムママです。海外の田舎(今はイギリス)で取り組むバイリンガル育児が中心のブログです。

家庭でしてきた日本語学習 2歳編:暗黒の時代

家庭でしてきた日本語学習シリーズ、2歳編です。

2歳になったばかりの頃の娘は、バイリンガルどころか1言語も危ういのではという状況でした。はっきり言ってほとんど発語がない時期が長く続きました。2歳児の発語について育児系のウェブサイトにはよくこんな記述があります。 

 

一般的に、子どもは1歳頃に初めて言葉を発し、1歳半から2歳でニ語文、3歳までには三語文が話せるようになるといわれています。2歳頃の子どもは毎日の生活から、ボタン、スプーン、リュックなどさまざまな単語を覚えます。さらに、形容詞、動詞などの理解も進み、表現が広がるでしょう。

「でんしゃ きた」「わんわん かわいい」など、目にしたことや感じたことを話すこともあります。3歳が近づく頃になると「なぜ」「どうして」といった疑問文も増えるでしょう。

【医療監修】2歳児の言葉が遅い・しゃべらない!発達を促す5つの方法と先輩ママの体験談 | mamanoko(ままのこ)

 

うちの娘は2語文なんてまだまだまだ、といった感じでまともに発音できる言葉は数語でした。あとは「あーあー」「んー」のような音でコミュニケーションをしている状態でした。

多言語環境にいるのが問題なのかと疑いはじめ、英語に接している時間を短くするためにプレイグループに行く頻度を下げたりもしました※。我が家のバイリンガル育児ポリシーだったはずの「家では日本語」「外では英語」もやめて「家でも外でも日本語」に一時的に切り替えました。

そんな中で日本語の未就学児の集まりに出掛けると、同じ2歳の子たちはおしゃべりがどんどん進んでいてママとの会話が成立したりしているのを目の当たりにして驚き、落ち込み、そして焦り。。。ひまさえあればググって情報を探し、うちの子には何か問題があるのだと思い込み、スピーチセラピストが訓練に使うABA手法というのをYoutubeでみつけて見よう見まねでやってみたり。。

おまけにそこに魔の二歳児要素も加わり、しかも娘は話せないからか癇癪がひどかった。今思えば娘も相当フラストレーションがたまってたと思います。2歳になっていろんなことに意識がいくようになって、私に伝えたいことがたくさん出てきたころなのにそれをする手段(ことば)が追い付いてなくて。

私も追い詰められてしまいもう完全にうつ傾向でした。よく怒ってたし。ほんと暗黒の時代でした。娘(今は4歳)と同じ年ごろのお子さんを持つママと話していると、「2歳ごろが一番かわいいよね~♡」「あー、あの頃に戻ってほしい~」などという会話を聞くことがあります。

いやいやいや、私は絶対戻りたくないです。

 前置きがとっても長くなってしまいましたが、2歳の頃にしていた家庭での日本語学習の話です。話す方には時間がかかった娘ですが、読むことは得意でした。ひらがなとカタカナは2歳でマスターしていました。当時家で活躍していたアイテムをまとめます。

 

50音ポスター

 まずは壁にひらがな表のポスターを張るところから始めました。場所は家の中で娘が一番長い時間を過ごすリビングにしました。

日本に住んでいれば、お散歩をしていてもお店に行っても印字されたひらがなやカナカナがたくさん目に入ります。お家でおやつを食べていてもパッケージの印刷に目がいくかもしれません。そうやって読めるようになる前から毎日のように文字を目にしていれば、子供にとって自然とそれが身近な存在になるのだと思います。

残念ながら娘はその環境にいなかったので、50音ポスター(ひらがな表で、それぞれの文字に対応する絵も描かれているもの)を娘の視線の高さに貼ってみました。うちで使ってたのはくもんの学習ポスターです。

 

ひらがな くもんの学習ポスター ([教育用品])

ひらがな くもんの学習ポスター ([教育用品])

 

 

ただ貼ってるだけではあまり効果がないだろうと思って、気が向いたときに文字を指さして音読してあげたりしていました。

一番はじめの「あ」から始めるわけですが、娘もいっしょに「あ」を指さして、「あ!」と言うようになったので「すごいねー!読めたね!」と褒めました。すると他の字も指さして読みたそうにするようになったのですが、なんせその頃の娘が発音できる音は非常に限られたものでした。そこで、まずは本人が発音できる文字から教えることにしました。娘が最初に覚えたのは「あ」、次は「ん」、その次は「な」でした。

2歳のあいだに、ゆっくりでしたが、だんだん言える言葉が増えてきたので、新しい言葉が言えるようになるたびに、壁ポスターの前でゆっくり指で追いながら対応する文字を教えてあげました。

このくもんのポスターのいいところは、濁音や半濁音、「きゃきゅきょ」などの拗音も一覧に載っているところです。例えば「おちゃ」「ぶどう」などの言葉も、「ちゃ」は「ち」と小さい「や」で、、、「ぶ」は「ふ」にてんてんで、、、などと言わずに最初から指でさして見せてあげることができます。しかもこのポスターは「じゃじゅじょ」「ぴゃぴゅぴょ」など濁音/半濁音と拗音の組み合わせの音も全て載ってます。おかげで娘は特に抵抗なく全部まとめてコンセプトを飲み込めました。

 

文字が学べるおもちゃ

娘が産まれる前にお古でいただいた日本のおもちゃがいくつかあったのですが、その中に「キティとたのしくあいうえお」というものがありました。文字の書いてあるボタンを押せばその音を発音してくれるものです。似たようなおもちゃはいろんなメーカーから出ていると思います。

 

キティとたのしくあいうえお (音でおぼえるおけいこえほん)

キティとたのしくあいうえお (音でおぼえるおけいこえほん)

 

ずっとしまい込んでいたのですが、ふと思い出して娘がひらがなに興味を示しだした頃に出してみたら大ヒットでした。最初はボタンを押して遊んでいるだけのようでしたが、しばらくすると自分が知っている字を探して押したり、知らない字を何度も押して音を聞いたり、明らかに「学習している」という感じでした。

このおもちゃは文字探しやしりとりなどのちょっとしたゲーム機能もついていました。そのおかげで、ひらがなの読み書きができるようになった後もかなり長い間活躍していました。少しの間ひとり遊びをしていて欲しいときなどに重宝しました。

 

もうひとつのヒット商品はひらがなマグネットでした。うちで使っていたのは母が送ってくれたあんぱんまんのものです。

 

アンパンマン ひらがなマグネット

アンパンマン ひらがなマグネット

 

 マグネットがくっつく台紙もついていたのですが、うちでは冷蔵庫にはって遊んでいました。50音ポスターでするのと同じように最初は指さしをしながらゆっくり「これは〇という字だよ」と教えていました。

娘が覚えたひらがなが増えてきたら、「あ」はどれかなー?というように私が聞いて、娘が見つける、というゲームをよくしました。そして正解だった場合は冷蔵庫の上の方に動かしてまとめるなどをすると、だんだん上の方に貼るマグネットが増えてきて、達成度を可視化することになり私も娘もモチベーションが上がりました。

ひらがなをマスターしたあとも、いくつかの文字を組み合わせて知ってる言葉を作ったりして今でも遊んでいます。

余談ですが、娘は「おかあさん」はかなり長いあいだ言えなかったのですが、「あんぱんまん」はわりとあっさり言えるようになっていました。なぜ??アンパンマンすごいです。

 

絵本の読み聞かせ

0歳のころは赤ちゃん向けの絵本をおもちゃのようにしてさわって遊んでいるだけでしたが、1歳ごろから読み聞かせをよくするようになりました。

ストーリー性がある本もよく読みましたが、文字の学習としては、いもとようこさんのかわいい絵の「あいうえおのえほん」という本がとても良かったです。

あいうえおのえほん

あいうえおのえほん

 

 

単に50音だけが書いてあるのではなく、それぞれの文字から始まるリズムのいい文章が書いてあるので子供も飽きないです。確か1歳になる前ぐらいに試しに寝る前の時間に1日1行(今日はあ行の5文字、とか)読み始めた気がします。

しばらくするうちに、娘の方から今日はここ読んで、とリクエストをするようになりました。自分で読めるようになってからも、わりと長くお気に入りの本でした。

実はこの本もいただきもので、たまたま家にあったので読んでいただけでした。でももしこの本がなかったら、娘の文字への関心を早いタイミングでキャッチしてあげることができていなかったかもしれないです。この本を譲ってくれた友人に感謝です。

 

 あの頃をふり返ると・・・

娘が4歳になった今では、彼女の言葉が遅かったのは性格によるものが大きかったのではと思っています。

赤ちゃんの頃から娘はなんでも慎重派でした。歩き出したときも、随分と長い間つたい歩きをしていました。一体いつになったら歩き出すのだろうかと思っていたら、家具から手が離れた!と思った翌日にはもう走っていました。自分で食べられるようになったのも、トイトレ、人見知りしなくなったのも全部同じパターンでした。何でもできるようになるのは突然でした。自分の中で「いける!」と思うまでは時間がかかるものの、そのあとの展開は早いタイプみたいです。

でも3歳過ぎぐらいから性格が変わってきて、初めてのことやちょっと難しそうなことでも積極的に自らやってみるようになりました。この頃はやっと娘に訪れた「言葉の爆発」期と重なっていた気がします。言葉によるコミュニケーションができるようになったのが娘に自信を与えて、自分のセーフゾーンから出てきた気がします。

2歳のあいだは娘は自分のセーフゾーンの中にいたかったんだと思います。それでも周りを観察しながらたくさん学んでいたはずです。それを私は他の子の様子やインターネットの情報に振り回されて、言葉や積極性の面で無理やりセーフゾーンからひっぱり出そうとしていた気がします。ごめんね、今ではすごく反省しています。

 

そして暗黒の2歳が過ぎたあとは雪どけの3歳がきました。3歳のころの日本語学習はこちらの記事に書きました↓

 

 

※バイリンガルの子供は話し出すのが遅いということは今の医学では証明されていないようです。多言語環境にいる子供も1言語だけ話す子供と同じように言葉の発達が見られることが報告されています。つまり、①話し出すのが遅いということと、②多言語環境で育ったということの2つは独立の問題(関係ないこと)だそうです。

ただ、うちの娘のようにたまたま話し出すのが遅かった子供が、多言語環境で育った場合は、2つ以上の言葉を聞いて育つことはさらなる言葉の遅れにつながるのでは、と個人的に思っています。もしかしたらもうこのあたりのことを扱った研究があるかもしれないので、見つけたまたブログで書いてみます。

 

 

 

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