Unce Upon a Time...

イギリスの田舎暮らし、バイリンガル育児、イギリス英語についてお届けします

イギリスで育児 悪いところ編

children wearing yukata standing near bush

 

先月末に引っ越しをした関係でまた日がかなりあいてしまいました。前回の記事でイギリスで育児のいいところを書いたので今日は悪いところについて。

 

 

日本のものが身近にない

これはあたり前のことなので、「悪いところ」と言うべきものではないかもしれないが、イギリスだけでなく海外で子育て中の人なら誰でも一度は感じることでないだろうか。現地文化と自分が育った文化の圧倒的な違い

例えば、食文化、宗教、言葉。日本で普通に子供を育てていたらきっと気にも留めなかったであろうことがいちいち悩みのタネになる

 

食に関しては、私はアメリカで出産してその後イギリスへ来たため、「日本の○○がなくて不便!」という経験はあまり無いのだが、日本で出産して育児途中で海外へ引っ越す人は何かと日本のものが手に入りにくくて困るのだと思う。

というのも、一時帰国中に赤ちゃん本舗などに行くとその品揃えの多さに驚愕した。ベビーフードから赤ちゃん用お菓子、お出かけグッズなどなど、日本ってすごい、、と思ったのを覚えている。

 

私の中で特に悩みなのは今のところ宗教である。

前にも書いたが、プレイグループは教会で開催されるものが多いので、どうしてもキリスト教を身近に感じる環境となる。またプレイグループ以外にも、教会で行われる家族向けのイベントなどではクラフトのお題がノアの箱舟だったりする。まわりの子たちがあたりまえのように作っているので一緒にやっているがなんとも複雑である。

 

小学校へ行くようになれば、きっとさらにそのような場面は増えるのだと思う。日本の盆踊り大会に子供と行くのにいちいち宗教のことを考えないように、こちらでも同じようにしようと思えばできる。でも、年齢が上がるにつれて子供の方から興味を持ちだすであろう。その時に親としてどう対応するべきか、、、悩ましいところである。

 

医療制度

doctor holding red stethoscope

 

次に医療制度である。

イギリスの医療制度はNHSと呼ばれる公的サービスプライベートのサービスで成り立っている。それらについては詳しいサイトがたくさんあるのでそちらをご参考頂くとして、小さな子供をもつ母親として一番不満なのは、心配なときにすぐに小児科に駆け込めないことである。この点が日本(もしくはアメリカ)と大きく違うところだと思う。

 

イギリスでは、まず最初にGP(General Practitioner)と呼ばれる医者にかかり、より詳細な診断が必要な場合はGPの紹介状を通じて小児科などの専門医にみてもらうことになる。この1ステップ踏まなければならないところがとても面倒に感じる

おまけに専門医の診察の日時は、「病院からこの日の何時に来てください」と書かれた紙が送られてくる。都合が悪くて変更したい際は電話をするのだが、これまた数週間先になったりすることが多いので、アポの日が決まったらなんとしてでもその日に行くようにしている。

 

このように小児科へのアクセスが非常に手間なのだが、普段の育児にまつわる小さな悩みなどはHealth visitorと呼ばれるナースにならいつでも相談することができる

が、私が会ったhealth visitorたちはどうも頼りない人たちが多かった。。。たまたま運が悪かったのかもしれないが、そこら辺のちょっと育児経験のあるおばさんと話をするのと正直あまり変わらなかった。

 

ここで書いたGPやナースのサービスはNHSのものであり、つまり無料のサービスである。無料と言っても給与から天引きで一定額を収めているので、正確には無料ではないのだが、サービスを受ける時点では支払は発生しない。

しかしNHSも財政が相当逼迫しており、サービスの質は全く良くない。ただより怖いものはない、の典型である。医療に関してはアメリカの方が格段に良かったと言える(もちろん個人の経験に基づく感想です)。

 

アメリカの医療は高すぎるとよく言われるが、確かにサービスの値段自体は目が飛び出るほど高いのだが、保険会社が支払ったあとの患者自身が払う額はそこまで高くなかった。場合によっては保険会社が全て払ってくれたこともあった。負担した額と受けたサービスの質を考えるとアメリカの方が数段良かったと思う。

日本ではまだ小児科にかかかったことがないので比べられないのだが、市区町村によっては子供の診察台は無料のところもあると聞く。同じ無料ならサービスの質は圧倒的に日本の方が良いのではないかと思う。

 

お父さんたちが普通にイクメン

man carrying to girls on field of red petaled flower

最後に、これは我が家固有の悩みかもしれないのだが、イギリス人のお父さんたちは育児に積極的な人が多い。そしてうちの夫はそうではない(おそらく日本基準だと普通)ので、ついまわりのイクメンパパたちと比べてしまい悲しくなる。

 

プレイグループなどにもお父さんが連れてきていることもめずらしくはない。また普段から家で子供とよく接しているせいか、お誕生日会などで他の子供に会ってもいっしょに遊ぶのが上手だなと感じることが多い。その点うちの夫は、、、、以下省略。

この環境の中で今後少しは変わっていってくれることに薄く期待はしている。

 

ここまで書いたことは、2歳児の親として感じたことであり、もっと大きくなって学校に行くようになれば、毎日の送り迎えが大変そう、などまた違ったところで困ることが出てきそうである。しかし娘が学校に行く頃にはどの国にいるかも全く未定なので、それはその時心配することにしようと思う。

 

 

追加です。もうひとつありました。しかも2歳児の母親としてはかなりクリティカルなものでした。

 

雨が多い

photo of red bus on street from window

 

イギリスはやはり雨の日が多い。日本の梅雨のように一日中雨が降り続くというような日は少ないものの、1年を通して日中に何回か雨が降る日が非常に多い

大人ひとりなら、多少の雨でも傘をさせば外出もなんの問題もないのだが、子連れでベビーカーで雨が多いとけっこうきびしい

 

こちらでは、ベビーカーごとすぽっとかぶせるレインカバーを皆さん使用していて、私もそれを使っている。しかしベビーカーの中にいる子供は雨にぬれないがベビーカーを押している私はぬれる。。。

 

さらに、こちらの公園は芝生が多い。雨が上がったあとに「さぁ公園で遊ばせよう」と出かけても、地面がびちゃびちゃでちょっと転んだら全身どろだらけ、となる。

走り回ってエネルギーを発散してもらわないと寝つきが悪いため、できるだけ外遊びさせてあげたいのだが雨の多い冬(1年の半分)はそれができる日が限られてしまう。